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秋の英語表現はなぜ2つある?動画と例文でわかりやすく解説

秋を英語でいうと autumn と fall の2つあります。なぜかご存じですか?

覚えておきたいポイントは下記です。

  1. 秋の英語表現はもともと2つ以上あった
  2. 様々な時代を経て autumn と fall が生き残った
  3. イギリス英語では autumn が一強で勝ち残った
  4. アメリカ英語では autumn と fall を両方使い分ける形で生き残った

(秋の英語表現について詳しくはこちら

今回は例文と動画でわかりやすく解説しました。ぜひ参考にしてください。

秋の英語表現はもともと2つ以上あった

昔、秋はイギリス英語で hærfest と呼ばれていた

古英語の時代、イギリスで秋は英語で hærfest と呼ばれていました。

hærfest は聞きなれない単語ですよね。

この hærfest は現代用語で harvest で「収穫」という意味です。

秋の季節は収穫の時期ですよね。

そこからイギリス英語で秋は hærfest と呼ばれていました。

参照:研究社

16世紀までに harvest は秋の英語表現として使われなくなった

hærfest は現代用語の harvest という形になりました。

そして秋という意味で16世紀ごろまで使われました。

 

しかし16世紀ごろにはイギリス英語では harvest は秋という意味で使わなくなりました。

なぜなら農地での仕事よりも、町に住んで仕事する人々が増えたためです。

そのため「収穫=秋」を表すものではなくなりました。

そのため、harvest は「刈り取り作業」という意味のみ指すようになりました。

参照:Wikipedia

16~17世紀、イギリス英語で秋は autumn と fall が共存する

harvest が秋という意味の地位を失った16世紀。

その頃から秋の英語表現として台頭してきたのが fall と autumn の2種類です。

 

fall は中英語の下記の2つの表現を縮約したものです。

  • fall of the leaf(落ち葉、葉が落ちる)
  • fall of the year(1年の落日、終盤)

ただ、当時は fall of the leaf という長い文自体も秋という意味で使われていました。

ですので正確には fall と fall of the leaf の2つが使われていました。

 

一方で autumn はフランス語からの借用語になります。

autumn はラテン語の autumnus や古英語の auctumnus に由来します。

これらは「年の経過」という意味を指します。

当時のイギリスでは autumn という英語にスタイリッシュなイメージがあったようです(参照:British Eigo)。

参照:Wikipedia

17世紀以降、イギリス英語では autumn 一択となった

イギリスでは autumn のほうが fall より人気を得るようになりました(参照:研究社)。

 

たとえば、かつてイングランド北部では backend という単語が秋という意味でした。

しかしこれも autumn に置き換えられています(参照:Wikipedia)。

17世紀以降、秋の英語表現はイギリスでは autumn 一択になったのです。

 

よってイギリス英語では、秋の意味を指す単語は2つではなく、たった1つ。

autumn のみになります。

17世紀以降、アメリカ英語で fall と autumn の2つが共存する

17世紀ごろ、イギリスが植民地政策で北アメリカに進出します。

17世紀当時はイギリスでは fall と autumn は両方とも秋という意味で使われていました。

その状態でアメリカにイギリス英語が持ち込まれました。

よってアメリカでも autumn と fall が秋の意味で使われるようになりました(参照:研究社)。

 

そしてその後、アメリカ英語では fall は autumn とともに共存するようになりました。

具体的には

  • カジュアルな場合:秋=fall
  • フォーマルな場合:秋=autumn

という風に使い分けされるようになったのです。

 

イギリス英語では前述の通り、fall は使われずにautumn 一択でしたが、アメリカでは共存しています。

よって秋の英語表現が2種類あるというのは、「アメリカ英語」の場合に限ります。

autumn と fall とアメリカとイギリス英語

autumn と fall の関係性を表にまとめました。

要点をまとめると下記になります。

  • アメリカ英語では fall と autumn の2種類。
  • カジュアルとフォーマル時で使い分ける。
  • イギリス英語では autumn の1種類。

 

この表から、autumn はアメリカ英語でもイギリス英語でも使われることがわかります。

よって秋と英語で伝えたい場合は、とりあえずは autumn と言っておけば間違いなく通じるでしょう。

autumn の発音についてはこちらをご覧ください。

秋の英語表現は2つ以上あった

以上のように、秋の英語表現は2つどころか、2種類以上あったことがわかります。

「現代英語を英語史の視点から考える」研究社)によると・・・

秋の英語表現は下記のように多種多彩でした。

  1. harvest
  2. harvest-tide
  3. harvest time
  4. autumn
  5. falling of the leaf
  6. fall of the leaf
  7. fall
  8. back-end
  9. leaf-fall
  10. fall of the year
  11. autumn tide

11種類もの表現が秋という意味で使われていたわけですね。

でも現在はこれらの表現は fall と autumn の2つに集約されているわけです。

秋の英語表現2つに関する動画

FALL VS AUTUMN

こちらの動画では「FALL VS AUTUMN」について英語で解説されています。ネイティブの発音で参考になります。英語上達のためにもぜひご覧ください。

セサミストリート: 四季について学ぼう

こちらの動画では「セサミストリート: 四季について学ぼう」について英語で解説されています。子ども向けの番組ですがリスニングに役立ちます。英語上達のためにもぜひご覧ください。

秋の英語表現2つの例文集

関連する英語例文をまとめました。ご参考にどうぞ。

 

autumn の英語例文

「彼は去年の秋に自伝を出版した」

He published his autobiography last autumn.

「自伝」は autobiography と英語で表現できます。

publish は出版する、発表するという意味。

 

「美しい秋は雨の多い夏を埋め合わせました」

The beautiful autumn made up for the wet summer.

「夏」は summer と英語翻訳できます。

make up for A で「Aの埋め合わせをする」という構文。

 

「秋にはいくつかの木々は葉を失います」

Some trees lose their leaves in autumn.

「木々」は trees と英語で表現できます。

 

「秋は、美しい葉、晴れた日、たくさんのお祭りをもたらします」

Autumn brings beautiful leaves, clear days and plenty of festivals to enjoy. 

「お祭り」は festivals と英語翻訳できます。

bring は連れてくる、もたらすという意味。

 

「秋は新鮮な野菜がとても安いです」

Fresh vegetables are very cheap in the autumn.

野菜」は vegetables と英語で表現できます。

cheap は安い、割引のという意味。

fall の英語例文

「私たちは秋に結婚する計画があります」

We plan to get married in the fall.

「結婚する」は get married と英語で表現できます。

plan to A で「Aする計画がある」という構文。

 

「すべての秋のファッションについては、新しいカタログをご確認ください」

Check out our new catalog for all the fall fashions.

「カタログ」は catalog と英語に翻訳できます。

check out は確認する、去る、チェックアウトするという熟語。

 

「私は来年の秋にヨーロッパへの旅行を計画していました」

I was planning a trip to Europe next fall.

旅行」は trip と英語で表現できます。

アジアへの旅行なら a trip to Asia となります。

plan a trip で「旅行を計画する」という熟語。

 

「秋には、誰もが外で枯れ葉をかき集めています」

In the fall, everyone is out raking up the dead leaves.

「枯葉」は dead leaves と英語に翻訳できます。

rake up A で「Aをかき集める」という構文。

leaves の単数形は leaf となります。

まとめ

英語表現まとめ

この記事では秋の英語表現がなぜ2つになるのかをまとめました。

覚えておきたいポイントは下記です。

  1. 秋の英語表現はもともと2つ以上あった
  2. 様々な時代を経て autumn と fall が生き残った
  3. イギリス英語では autumn が一強で勝ち残った
  4. アメリカ英語では autumn と fall を両方使い分ける形で生き残った

たくさんの英語表現をご紹介しましたがすべてを覚える必要はありません。

この記事をブックマークしておいてください。そして必要なときに思い出してご利用下されば幸いです。

この記事があなたのお役に立てれば幸いです。ありがとうございます。

六単塾塾長 祐樹せつら

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